心の穴

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食事が終わると、二人でベランダに椅子を出した。   椅子に座り、夜景を見ながら珈琲を飲む。     「唯~。この部屋いいねぇ。風通し最高!やっぱ最上階が一番だわ。涼しいし、熟睡できそう!」     「うん。確かに涼しいよ」     そう答える私は、先生の家がある南の夜空を見つめる。    「よし!ちょっと枕取ってくるわ!」   突然、綾子が立ち上がった。   「はっ?…枕?」     「うん!だって、私自分の枕じゃないと熟睡できないもん」
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