もう一度、あなたに会いたい…

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「はははっ!ホントだ。唯がいる」   先生はベランダから下を覗き込み、携帯を耳に当てながら笑っていた。     「ごめん…なんか私、ストーカーみたい」 私は灯りに照らされる彼を見上げ、苦笑いを溢す。     「ホントだ。ストーカーだな」   先生は、ベランダの手すりにもたれニヤニヤと笑っているのが見えた。     「唯。いつまでそこにいるの? 早くあがっておいでよ」   「えぇ?!…あがってって…それは、さすがにマズイでしょ!」   先生があまりに平然と言うので、かなり驚いた。   「だって、俺監視されてるから部屋から出られないもん」   「監視?…さゆりさんに?」     「そう。寝るまで15分おきの電話来るから…外に出られないんだよね。とにかく、早くあがっておいで。ここでこうして携帯で話してるのもおかしな状況でしょ?」   先生は、柔らかな声でそう言った。 「うん…。じゃあ、行く」   私は複雑な思いに駆られながらも、先生に会いたい一心で駐車場に車を止めた。
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