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「遅いって…遅くまで仕事してた人間によく言えたもんだわ」
わざとらしく言葉を投げつけ、笑いながら私もカウンター席に座った。
「唯ちゃんいらっしゃい」
みわさんがおしぼりを広げて、「お疲れさま」の笑顔をくれる。
「今ねー、風俗の話で盛り上がってたんだって!」
席に着いた途端に慎ちゃんが言った。
「風俗?もぉー、マスターまた下ネタぁ?疲れてんだから初っ端から勘弁してよぉ」
「何言ってんだ!スケベ心は人類を救うんだぞ!遺伝子を大切にしなきゃ!スケベ万歳だっ!!」
「エロマス。気合い入れて語っとるが意味わからんし」
直人が慎ちゃんを指さしながら大口を開けて笑う。
くだらない話で大笑いをし、美味しいお酒を飲む。
この店には、いつも変わらぬ時間が流れている。
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