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「先生ごめん!もう4時だ。少しでも寝なきゃ…明日朝からこっちの外来でしょ?」
時計を見て、流石に焦って私が言った。
『あぁ、大丈夫だよ。三時間寝れるから。唯こそごめんな、こんな遅くまで』
「私はいいよ。…先生と話せて嬉しいから」
名残惜しく彼の声に耳を傾け、はにかんだ笑みを溢す。
『うん…俺も』
受話器の向こうの先生が、囁くような柔らかな声で言った。
『じゃあ…また病院で』
「うん、また明日ね…」
ありがとう…先生。
彼の優しい声の余韻に浸りながら、私は電話を切った。
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