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私は先生の横に座る。
「うん!美味しい!」
珈琲を一口飲み、先生が言った。
「あ、このお菓子美味しかったよ。先生も食べなよ」
私は目の前にあるお菓子を取ろうと、何気なく手を伸ばした。
その瞬間、その伸ばした手にはめられた指輪を見てハッとする。
咄嗟に先生を見た。
そこには、私の左薬指を捕える先生の視線が。
私は慌てて手を引き、右手で指輪を隠す。
咄嗟とは言え、笑っちゃうほどわざとらしい態度。
そのあまりの不自然さに恥ずかしくなった。
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