新しい生活

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直人は第2、第3の火曜日から金曜日の夜まで、出張で留守にする事がほとんどであった。   したがって、二人がゆっくり話ができるのはその第3水曜日だけ。    「ねぇ、夜間一回も呼び出し無くてもそれだけのバイト料貰えるの?」     『そりゃそうだよ~。こうして病院に一晩拘束されてる訳だしね。寝て終わる日もあるよ』     「いいなぁ~それで4万!先生、私にお手当て頂戴よ」    『なんだよお手当てって!何のお手当て?』     「こうして素敵な御姉様とお話できる一時のお手当て」 ベッドに寝転がり、携帯を片手に「ウシシ」と笑う。   『お話か~。それは、たっぷり癒しの一時にして頂かないとな』   先生は電話の向こうで声を上げて笑っていた。       毎回、二人は朝方まで話をする。     たわいもない話を、何時間と話し続ける。 その時間が、私達にとって月に一度の楽しみになっていた。
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