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病院に着くと私は病棟まで走った。
わぁ~!遅刻かもっ!
エレベーターのボタンを押すと、後方からも走る足音。
「俺も乗せて!」
「仕方ないな~、一緒に乗ってあげてもいいよ」
「はい、是非ともご一緒させてください」
そう言って、息を切らせた先生が笑っていた。
「今日は夜勤なんだね」
エレベーターの手すりにもたれ掛かり先生が言った。
「うん。先生は当直でしょ?」
私も先生の横の手すりにもたれ掛かり微笑んだ。
「おっ、よく知ってるねぇ」
「私を甘くみちゃ駄目だよぉ。先生の当直日は1ヶ月分記憶してるから」
私は、隣で優しく微笑む先生を見上げた。
「そうか…ありがと」
先生は少し照れながら笑った。
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