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「でも…今日ちょっと先生眠そうじゃない?すでに疲れ切ってるような…昼間忙しかった?」
私は眉を寄せ先生の顔を覗き込んだ。
「本当?そんなに疲れて見える?…実は、昨夜あんまり寝てなくってさ…」
先生は返す言葉に惑ったように間を空け、苦笑いを浮かべながらそう言った。
「どうして?…分かった!そんなに奥さんと頑張ってたのか~」
私はからかうように、にやけ顔をする。
自分でも不思議に思うが…
何故かそうであって欲しくない事を口にしてしまう。
これは嫉妬からくるものなのか、割りきっているからなのか、自分でも分からない。
自分で言っておきながら、言った後で呆れた事に胸が痛む…。
「なんでそうなるんだよ。違う違う」
先生が目を見開き手を横に振る。
「その反対みたいなものかな…」
「反対?」
私は首を傾げて瞬きする。
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