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その後、彼女とは音信不通となった。
直人は彼女を忘れるためか、仕事以外はお酒と女遊びに走った。
特定の彼女は作らず、遊びたい時に遊ぶ淋しさと性欲を満たすためだけの関係。
そんな日々を送る直人の所にまどかが連絡をしてきたのは、二人が別れた翌年の1月…
連絡をしてきた時、まどかは実家のある北海道に戻っていた。
そして彼女は、既に人妻になっていたのだ。
それから二人は再び電話をするようになった。
直人はその時すでに彼女に対する恋愛感情はなかったと言うが…
まどかは旦那と喧嘩をしたり、淋しかったり、情緒不安定になると必ず直人に助けを求めた。
直人はそれを慰め励ます。
裏切られたのは自分なのに…
それでも彼は突き放す事はできなかった。
時が経っても、二人の馴れ合いの関係は終わらなかった。
同じ年の9月―――
私は直人と出会い、恋をした。
まどかと言う、自分を脅かす存在がいるとも知らずに…。
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