266人が本棚に入れています
本棚に追加
「はぁ…お腹空いたぁ…」
直人の体温が残るソファーに座り、買ってきたサンドイッチの袋を開けた。
深夜番組を見ながら夜食を頬張る。
これが準夜後のささやかな安らぎのひと時。
ハムサンドを食べ終わった頃、携帯の着信音が鳴り響いた。
ん?…直人の携帯?
と、気づいた瞬間にプツンと切れた音。
確かに音のした方に視線を伸ばす。
目に映るのは直人の携帯電話。
誰だろ…こんな夜中に。
しかも、ワン切り?
こんな時間に…ワン切り…
胸騒ぎがして、喉を通り過ぎたはずのパンが詰まったような感覚に襲われる。
嫌な予感がする…
まさか…
気味の悪い動悸を感じながら、恐る恐るテーブルの上の携帯を手にした。
最初のコメントを投稿しよう!