253人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
「いくら疲れてたとしても、こんな所で寝るのはマズイと思うぞ」
「ひゃっ!」
背後から聞こえた突然の声に驚き、思わず小さな悲鳴が上がった。
「はははっ!ごめんごめん。びっくりした?」
肩を縮め、目をまん丸くして振り返るとそこには水島先生の姿が。
「先生…いつから…」
…もしかして、ずっと私の後ろで見てたとか?
大きな瞬きを繰り返し、顔を赤らめ息を飲み込んだ。
「実は、廊下を歩いてるの見かけてこっそり後をつけて来たんだ」
そう言って、ニカッと悪戯気に笑う先生。
「やだ…もっと早く声かけてよ…恥ずかしい」
私は首もとの後れ毛を指でなぞりながら、彼を見てはにかんだ笑みを浮かべた。
最初のコメントを投稿しよう!