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以前、彼女を見たときは憎しみが強かった。
「何であんたが先生の側に居るの!本当に愛されてるのは、この私なのに!」
気が狂いそうな程の醜い嫉妬心。
罪悪感に駆られながらも彼女を睨み付け、
「真に愛されてないなんて可哀想に」
―――心の中で嘲笑う、身勝手な女の醜態。
でも…今の私に憎しみはない。
ただ、彼女が羨ましい…
あの笑顔が羨ましい…
私がどんなに望んでも決して手に入らないものを、あなたは持っている…。
真に愛する人の側に居られる―――
それが、どんなに自分の心を満たしてくれる事か…。
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