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唯…私の一番大切な親友…
高校時代からずっと一緒だった。
看護学校時代も同じ寮に住み、つらい実習も、就職してからも泣きながら励まし合い頑張ってきた。
その親友が今、守るべき現実と許されぬ理想の愛に挟まれ壊れていく…。
レストランで、先生との関係を打ち明けられたあの日―――
私は唯を責めなかった。
彼女の真剣な表情を見たら、責める事などできなかった…。
相手はあの『彼女一途な堅物男』と言われる水島彰彦。
冷静を装っていたものの、
正直かなり…いや、目玉が飛び出るほど驚いた。
唯は昔から不倫などの略奪愛には否定的な女。
今までずっと彼女の恋愛を見守ってきたが、どちらかと言うと恋愛に関して冷静沈着。
ましてや、他の女の男に手を出し奪い争うなんて有り得ない。
一体この二人に何が起こったのか!?―――信じられない。
言葉が出ず、取り敢えず煙草に火を付け平静を装った。
そして再び彼女の戸惑い潤んだ瞳を見た瞬間、直感したのだ…
二人の想いは真剣だと…。
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