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唯…
私は一体何をしてあげられるの?
私の大切な…大切な親友…唯…。
…私はずっと考えていた…
苦しむ親友を救う方法を。
そしてずっと迷っていた…
先生にすべてを伝えるべきかどうかを。
果たして私が二人の関係に関与していいのだろうか…
私が先生に話すことで、唯の心を追い詰める事になるのではないか?…
しかし、水島先生の言葉で私の決断はくだされた。
それは、今から1ヶ月程前の事だった――――
「綾さん…どうしても聞きたいことがあるんだけど…」
仕事帰り。
一階の職員出入口へと向かう私を、水島先生が呼び止めた。
私は振り返り、真剣な目で私を見る彼を見上げた。
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