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綾子と翔ちゃんは4年前から付き合っている。
と言っても、その途中に事件があり交際期間に中断が入ったが…
数か月後にはめでたく縒りを戻し、今では長年連れ添った夫婦のようにいい関係を保っている。
今まで何度か結婚の話も出たが、
「私はまだ結婚なんてしたくない!やりたい事いっぱいあるんだから!」
翔ちゃんほどのいい人を相手に何を勿体無い事を言っているのか、それとも照れているのか、綾子がずっと「はい」と言わなかった。
しかし、つい最近になって何の心境の変化があったのかは分からないが、
「結婚でもしてみるかな」
ポツリと言ったその綾子の一言で話はトントン拍子に進み、この新居に引っ越し二人で暮らしている。
「翔ちゃん久しぶり。ごめんね、こんな時間にお邪魔しちゃって。あと、やっと綾子を捕まえたようで。本当におめでとう」
翔ちゃんに笑顔を返した。
「ははは。捕まえたと言うか…保護したと言うか。唯ちゃん、ありがと。
今日は早番だからもともと早起きする予定だったし、気にしなくていいよ。俺、時間まで部屋でパソコン弄ってるから。好きなだけゆっくりしてって」
そう言うと、翔ちゃんは奥の寝室へと入って行った。
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