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「……」
先生は何も知らない…
唯は、先生には頼らないつもりなんだ…。
メールも電話もしないのは、直人への罪悪感?
まどかの存在を知り、自分がしてきた罪の重さを感じているための行動なのか…
もしかして…
先生の存在までも自分の中から消すつもり?
何にしても、こんなの先生が納得するわけがない。
唯も悩んだ末の行動なのは分かる。
必死に自分で解決しようとする気持ちも分かる。
でもね、唯。
あんたが考えている以上に、この人はあんたをちゃんと見てるよ…。
唯…
あんたは何て不器用で、哀しいの。
きっと、この人以上に唯を想ってくれる人なんていない。
唯を見ててくれる人はいない。
「先生…今から私が話す事、唯には聞いてない事にして。絶対に、唯から先生に打ち明けるまで知らない事にして。聞いた上で、あの子の気持ちを理解してあげて欲しい」
私は顔を上げ、先生の目を見つめた。
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