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「ちょっと綾子!追い払うって…暴力はマズいよ!」
「アホ!誰が手を上げるか。大人の女のオーラで追っ払う!唯だって、内心先生が女に囲まれてる姿見て面白くないクセに~ 」
綾子がにやけながら私の顔を覗き込んだ。
「もう!あんた完全に酔っぱらい!飲み過ぎなんだってば。…確かに、あの娘達は邪魔だけどね」
ククッと笑いながら、目の前にあるにやけ顔の額をぴしゃりと軽く叩いた。
「水島せんせ~い。こっちで一緒に飲みましょ?はい、君達は解散解散っ!」
嫌味なほどにニッコリ微笑み、綾子が小娘…いや、若い娘達の間に入り込んだ。
「おぉ、綾さん。なんかすっかり出来上がってるね」
先生は綾子のパワーに押され苦笑いを浮かべる。
…そうだよ綾子。
それじゃあ、大人の女じゃなくて若者に絡む酔っぱらいのオヤジだよ。
綾子の後ろにいる私は笑いが止まらない。
「澤原さんは、あんまり飲んでないみたいだね」
先生が私に話しかけると、周りにいた後輩達は自然とその場を離れて行った。
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