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その夜、寝返りを打つ直人と凛に布団を掛け直し、私は一人机に向かった。
薄いピンク色の便箋とペンを机に置く。
綾子が言った、
【先生の事は大切な思い出…】
――その言葉を思い出す。
思い出…
そう…時が経てば、
どんなに辛く悲しい気持ちも、いつかは薄れ思い出と変わって行く。
先生と離れてこの2年間…
1日も先生を思わぬ日は無かった。
ふと空を見上げた時…
月を眺めた時…
二人で聞いた曲を耳にした時…
一瞬にして蘇る、あの頃の記憶。
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