永遠の恋人 最終章

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  「だって俺、今夜当直だもん」     「そう。だから捕まえて来たの。まぁまぁ、唯のbaby誕生のおめでたい席なんだから、固いこと言わずにさ。先生も友人として祝いに来たんだから。 …それに唯、あんた産休中にそのまま退職でしょ?先生に会うの、今日が本当に最後なんだよ。話くらいしてもいいじゃない。こうして私も側にいるんだしさ。ねっ」      綾子は私と先生を交互に見て、清々しい表情を浮かべて私に目配せした。     「わぁ~!ちっちゃ~い。可愛い~っ!寝顔だけどこの子、直人にそっくりだね」   綾子は腰を屈めベビーベッドを覗き込み、マジマジと娘の顔を見つめる。    「へぇ…旦那さんそっくりなんだ」   綾子の背後から控え目に窺う先生が、ポツリと呟いた。     まさか、先生が病室まで来てくれるなんて… 臨月に近づくまでの姿を見られるのも複雑な気持ちだったけど、先生が生まれた子供に会いに来てくれるなんて…私は、どんな顔をしたらいいの? しかも、「旦那さんそっくりなんだ…」って呟かれても…どんな反応をしたらいいの? 「うん…父親似だと思う」   何とも言いようのない複雑な思いに駆られながら、遠慮がちな笑顔を浮かべた。 
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