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ピピピピピ、ピピピピピ…。
その音で、心地いい夢から目が覚めた。
まだ眠り足りない体を動かし、手を伸ばして目覚ましを止める。
そして時間を確認。
ありゃ?…まだ5時?
あ、そっかぁ。
いつも起きる時間にセットしたままだったんだ…。
失敗。
仕事が休みだっていうのにこんなに早く起きてどうするの。
再び布団にくるまろうと潜り込んだ。
そしてハッとする。
…もしかして。
悠哉、起こしちゃった!?
慌て体を起こし、隣を見てみる。
…が。
…あれ?
うそ!?
悠哉がいない!?
隣に誰もいないその光景を見て、一気に目が覚める。
昨日、仕事を終えた私は真っ直ぐ帰宅したものの、悠哉は私が眠る時間になっても帰ってはこなかった。
それでも、ちゃんと心構えしてたつもりだよ。
会長や皆と積もる話もあるだろうし、悠哉自身遅くなるって言ってたし。
…でも。
帰らないとは聞いてないんですけど!?
いつも隣にいる悠哉の寝顔がないだけで、心のなかがざわつき始める。
今まで帰らないなんてこと、なかったんだけどな…。
いや、待て待て。
ここは落ち着ついて。
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