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その買い出し中、いいことにピンッと閃きながらご満悦になって家に戻ったものの、悠哉はまだ眠り続けていた。
まるで、今までの寝不足をここで解消しているかのように。
17時を回ったころ、私は夕食の準備に取りかかっていた。
きっとこれだけ寝たんだから、お腹を空かせて起きてくるに違いない、そう思っていた。
グツグツとお鍋が煮だってきたところでお味噌を溶かし、味見をする。
うん!味噌汁も完成!
火をとめて蓋をすると、リビングの方から足音が。
起きてきたのかな?
顔を上げてみるとそこには、上半身はだがのままで、濡れた髪の毛をタオルで拭っている悠哉がいた。
私は目をパチクリさせ、声をかける。
「あれ?お風呂入ってたんですか?」
キッチンのカウンター前までやってきた悠哉は、ニコッと微笑んだ。
「ああ、お前に声かける前に、さっぱりしておきたくてな」
返事を聞きながら、私は冷蔵庫からミネラルウォーターを取りだし、コップに注ぎ入れた。
私もカウンターへ回り、悠哉へ手渡す。
「どうですか?少しは楽になりました?」
「ああ、ありがとう。大丈夫」
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