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「…何の話ですか?」
すると会長が首を横に振りはじめる。
「いや、これは私と片桐の秘密にしておこう。片桐が構わないと言うのなら、話してやってもいいが」
…おいおい、そんなこと言われたら気になるだろ。
会長から片桐へ視線を移した。
すると、片桐は会長を見たまま返事をする。
「会長、その話は内密でお願いします」
あ!?
俺には話さないつもりなのか。
またも会長が笑った。
「あははは!よし、じゃあ今日はこれぐらいにしておこうか。…さて、黒田は車を手配できたかな?」
…なんなんだ。
俺だけ後味悪いだろ。
ふぅと一息ついた。
隣で俺の空気を察したのか、片桐が別の話題をふる。
「会長、ひとつご確認お願いします。今回もたくさんの社長様方をお誘いして、催しを開催する方向でよろしかったでしょうか?」
「ん?…ああ!そうだそうだ!忘れるとこだったよ」
会長が大きく頷いた。
「今回も皆さんを招くとしよう。日本に帰ってこないと会えない友人も多いからね」
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