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微笑ましく眺めながら、会長が続けた。
「男だから大抵やんちゃに育っても仕方ないだろうなぁんて思っていたんだが、2人のいたずらっぷりには手を焼いたよ。それは学校でも同じでね。少し落ち着かせる方法はないものかと悩んだときもあったなぁ」
「話を聞いてるだけで、2人の姿が想像できます」
笑いながら返した。
「あるときね、そうだ!音楽を習わせてみてはいかがなもんだろう?と思い、悠哉をバイオリン教室に通わせてみたんだ」
バ、バイオリン!?
「…だが、一月も続かなかったなぁ。手にして持ってくるものがバイオリンじゃないんだと先生から連絡をもらったときは本当にひっくり返りそうになったよ。せっかく買ってあげたバイオリンだったんたが…。悠哉は何を持っていってたと思う?」
…え?
バイオリンじゃないもの?
なんだろう?
私が考えてると、会長はクスクス笑って一息。
「どうやら、ギターを持っていってたみたいなんだ」
「え!?ギターですか?」
「ああ。すぐに悠哉を捕まえて問い詰めてみたところ、『こっちのほうが若者向けなんでしょ!?』って返されてね」
…若者向けって。
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