夢-1

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気持ちを、言葉に。 「愛してる」 そう伝えた瞬間、なるの顔が真っ赤になっていった。 そして目を泳がせる。 そのいつもの仕草に、俺はクスッと笑った。 握っていた手を離し、次は頬を包み込んでみる。 顔を近づけ、もう一度言葉にした。 「…愛してる」 二度目の言葉に、なるは俺の瞳を真っ直ぐ見つめてくる。 しばらく見つめ合っていると、瞳が潤んでいくのがわかった。 「…私もです」 そう言って、俺の胸の中へ。 俺は小さい背中に、手を回した。 そして、頭の中で思い付くだけの言葉を浮かばせていた。 なるの、喜びそうな言葉を。 次に何て言葉をかけたら、お前は俺に微笑んでくれるだろうか? …「ずっとそばにいる」? …「これからもよろしく」? …それとも、もう一度「愛してる」? 色々と考えては、首を振っていた。 まいったな。 もっとなるを笑顔にしたいんだが…。 思い付く言葉は、ありふれたものばかりのような気がしてならない。 きっとどんな言葉でも、なるは喜んでくれるだろう。 それはわかってる。
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