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「あのね、それはきっとなるだってわかってるって。っていうか、悩んでる時点で社長のこといっぱい考えてるし、すでに充分気持ちこもってるって思わない!?」
大谷くんが、目をパチッとさせる。
「…そ、それはそうだけど。…でも、プレゼントで悩んでるんでしょ?何でもいいんじゃ…」
「それもわかってるわよ!」
すぐに言葉をかぶせる幸恵。
「恋人からプレゼントしてくれたものは何だってうれしいもんに決まってる!」
力強い口調に、大谷くんは後ろへ軽く仰け反っていった。
「わかってるけど、いろんなものの中からその人に喜んでもらえる究極の一品を探したいのよ!」
なぜか幸恵の後ろに炎が見えるように思うのは、私だけ?
…あ、熱い。
その態度に押されるかと思いきや、大谷くんは意外にも、クスッと微笑んでいた。
「大丈夫だって。恋人が選んでくれた、それだけで究極の一品だと思うよ。あとは、気持ちをキラキラ輝く言葉にのせて伝えてみればいいと思うなぁ」
そして私へ視線を戻してくる。
幸恵は首を傾げた。
「…キラキラ輝く言葉?」
…あぁ!それは…!
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