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いつまでも1人で悩んでいても、仕方ないんじゃないだろうか。
そう思ったある日のお昼休憩のこと。
私は、親友に相談してみようと社員食堂へ足を運んだ。
そこには、いつものあの2人。
一山越えた幸恵と大谷くんの元へ駆け寄った。
「おつかれさまで~す!」
呼び掛けると、2人して顔を上げこちらへ振り返る。
パッと微笑んだ幸恵が口を開いた。
「なる!ここ座りなぁ!」
私は頷き、2人の前へ。
食事を取りながらの、楽しい会話が始まる。
最初の話題は、幸恵と大谷くんが仲直りしたあの日の夜のこと。
なんでも、大谷くんが幸恵のところへサプライズ訪問した後、お互いに正装して食事へ出掛けたそうで。
幸恵が笑いながら語った。
「もうドキワクワクでさ。久しぶりにキレイな格好して、連れてってくれたのが高級ホテルでさ!」
「へぇ!そうだったの!?」
「ほら、私、専務の結婚パーティー出られなかったでしょ!?あそこのホテルに連れてってくれたのよ」
ああ!あそこに連れてったんだ。
「すごい!大谷くん、いいとこ選んだじゃん!」
少々興奮ぎみに大谷くんへ話しかけたんだけど。
「…ん~、…うん」
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