出会いの原点-1

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ん?なんだか、苦笑い? 一緒になって話に乗っかってくるわけでもなく、その表情はどこかひきつっているような。 「それが聞いてよ!そこまでは良かったのにさぁ…」 …そこまでは? 「せっかく行ったそのホテルのレストラン、かなり賑わってて予約でいっぱいだったのよね。中に入れることもなく…」 「え!?うそ!?…それじゃ、そこで食事できなかったの!?」 目を見開いてたずねると、幸恵はため息をつきながら頷いた。 その隣で肩を落とす大谷くんも、つられるようにため息をもらす。 「その後、行くとこ行くとこみんな混んでてさぁ…。結局食事できたのは、私のアパート近くにあるいつもの居酒屋だったんだよねぇ…」 そしてやれやれとさらに一息。 …あ~、あちゃあ…。 そんなことが…。 大谷くん、せっかくがんばって行動したのに。 なんだか気まずくて、笑っていいものかどうか悩んでいると、そんな私へ幸恵がニコッと微笑んできた。 私はその笑顔の意味が分からずに、目を見開いた。
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