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っていうか、悠哉みたいな人が講演してたら私すんごい真剣に聞いちゃうかも!
絶対女子たちに騒がれそうじゃない?
そんな光景が目の前に浮かんでしまい、フフフと笑う半面、そんなの嫌と呟く自分がいた。
こらこら、そんなの今に始まったことじゃないのに…。
私ってば、どこまで妬いちゃうつもりなの…。
どこに行っても悠哉を見て騒ぐ女性がいるのは仕方のないことでしょ。
そう自分に言い聞かせ、再びやれやれと一息。
…が、そんな情景を次々に浮かべては、微かに目の前があの日とダブることに気がついた。
「…ん?」
首を傾げては、目を見開き一点を集中して見つめる。
そして心の中で呟いていった。
あれ?
ちょっと待って。
なんか、重なるんだけど…。
想像した情景と、あの講演の日と…。
そう思った瞬間、胸の中でザワザワと音が立ち始めていく。
なぜか引っ掛かり、もう一度手帳を開いて予定を確認してみた。
私の通ってた大学、講演、かっこいい?若社長?
胸がさらに慌ただしくなっていく。
そして悠哉の言葉を思い出した。
頼まれて以来、何度か引き受けてるって。
…ねぇ、それっていつから?
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