出会いの原点-2

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「あの、実は…、すごいことに気づいてしまって…」 そう言って、チラッと悠哉へ視線を投げる。 「…すごいこと?」 「は、はい!あの、実は…」 そしてさらに高鳴る胸に手を押さえた。 スッと息を吸い込んでは一気に告げていく。 「私、悠哉の講演を、学生のときに聞いてたんです!」 どうだ!と言わんばかりにニッコリ笑い、大きな声で打ち明けていた。 きっと悠哉も、これに関しては驚いた反応を見せてくれるはず。 きっと「何!?」って真っ先に言ってくるはず。 そう思っていたんだけれど…。 悠哉の表情は全く変わることがなかった。 …あれ? 驚かなかったの? 逆に私が驚かされてしまったと言ってもいいかもしれない。 口をパックリ開けて悠哉を見つめていた。 「…聞いていた?…俺の話を?」 ふいに聞き返され、ハッとする。 あ!そうか。実感がないだけなのかも。 それもそうだよ!何年も前のことだし、こんな偶然信じられないし。 私もこんなことがあるなんてって、ビックリしちゃったんだから。 悠哉にわかるようにと、もう一度説明し始めた。
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