出会いの原点-2

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「ここの大学、私通ってたんです!すごい!悠哉、ここで講演なんてするんですか!?」 興奮気味に、目を大きくして聞いてみた。 悠哉もさぞ驚くことだろう、と思っていたんだけど…。 「…へぇ、そうだったのか」 とても落ち着いて返されたその声に、呆気にとられてしまった。 目をさらにパチパチさせて悠哉を見つめてみる。 あれ?驚かなかった? 「まぁ、そんなこともあるだろう。仕事っていうわけではないが、そこの教授と知り合いでな。頼まれて以来、何度か引き受けてるんだ。予定に忘れずに入れててくれ」 そして私からフッと視線を外していく。 そんな様子を見て、口を尖らせずにはいられなかった。 いや、予定はいれておきますけど、もう少し話に乗ってきてもいいところじゃないですか? なんかあっさしりしすぎじゃないですか? そんな思いはどうやら悠哉には伝わらないようで…。 「それじゃ、よろしく」 そう言って向きを変えると、社長室へと戻っていってしまった。 残された私はさらに口を尖らせ、カウンターの椅子に腰かけた。 「なんか、ちょっと冷たくない?」 そう呟いて、手帳を広げる。
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