バーチャルとリアルの間

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やっぱり、あまり深く詮索すべきじゃなかったのかもしれない。 でも・・・、彼は素直に、私が今朝見かけた車が自分のものであると答えてくれた。 それならば、私も・・・。 正直に答えるべきか少し迷った。 だけど私の性格は律儀で、どうしても嘘は吐けないのだ。 再び“返信”と書かれたリンクをクリックし、彼に宛てて返信メッセージを作成する。 ―――Re:エイミー 『すごーい!偶然!! あの車、慧さんの車だったんだ(#^.^#) そうなんです。 私、あの赤いバスに乗っていたんですよ♪ って事は、今朝はお互い知らない所で実は擦れ違ってたんですね\(^o^)/』 恐い程重なる偶然。 そして少しずつ、“バーチャル”なサイト上のやり取りが“リアル”なものに浸食されていく・・・。 彼の事を少しずつ知っていくのと同時に、私の素性も彼に知られていくのだ。
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