物語の一番

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変化は急激に起こった。 鏡を受け取り、小十郎に向ける。 「小十郎殿はこんな物を見ているのか?」 成実が鏡を渡す、小十郎の後ろには… 「こっ!これは…」 その事で、小十郎の鏡には信じられない変化が起きていた。 「兄上?」 病死した小十郎の兄が… 小十郎の後ろに 鏡の兄は必死に何かを小十郎に伝えようとしていた。 「俺は見ているんじゃないよ…、聞こえてるんだ!家を守れって聞こえてるけど?伊達家を護ることと一緒だって!」 怪訝な顔の成実 「成実にはこの鏡どう映っているのでしょうね?」 小十郎の中に… 何かが居る!成実は、はっきりと確信した。 だから、友の名前をあえて口に出さなかった。 野性的な直感がこの男にはあった。 いや…、今はまだこの少年にと、言うべきであろうか。 少年成実の後ろには、猛将伊達成実が居た。 事の真実を見極める為に
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