36人が本棚に入れています
本棚に追加
/182ページ
変化は急激に起こった。
鏡を受け取り、小十郎に向ける。
「小十郎殿はこんな物を見ているのか?」
成実が鏡を渡す、小十郎の後ろには…
「こっ!これは…」
その事で、小十郎の鏡には信じられない変化が起きていた。
「兄上?」
病死した小十郎の兄が…
小十郎の後ろに
鏡の兄は必死に何かを小十郎に伝えようとしていた。
「俺は見ているんじゃないよ…、聞こえてるんだ!家を守れって聞こえてるけど?伊達家を護ることと一緒だって!」
怪訝な顔の成実
「成実にはこの鏡どう映っているのでしょうね?」
小十郎の中に…
何かが居る!成実は、はっきりと確信した。
だから、友の名前をあえて口に出さなかった。
野性的な直感がこの男にはあった。
いや…、今はまだこの少年にと、言うべきであろうか。
少年成実の後ろには、猛将伊達成実が居た。
事の真実を見極める為に
最初のコメントを投稿しよう!