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「あら…?」
オカマ野郎がゆっくりと目を開けた
不安げに怯える瞳が消えて、いつもの凛として輝く瞳が俺を見つめる、とても不思議そうに
「何で私ったら鈴ちゃんに撫でられてるのかしら?」
「…お、御前戻って」
頭に?を浮かべたオカマ野郎、どうやら退行している時の意識は無いらしい
俺が混乱している間、そのまま頭に置かれた俺の手に自分の手を重ねて慈愛に満ちた笑みを浮かべたオカマ野郎
「鈴ちゃんの手、大きいわね~。」
いつもだったら殴ってやりたくなるのに、いつも通りの此奴にほっとした
だから意味分からない言葉を口走った
「オカマ野郎……お前のこと、名前で呼ん」
「三良。」
教室の空気が凍った気がした
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