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「あさ…?」
絶望したような声だった
あの男だ
教室に入ってきたのは
いかにも無害そうな顔したデカい男
でもそんな顔してるのはオカマ野郎にだけであって、他に向けるその視線には殺気さえ感じる
何故この男がここに居て、ここの制服を着ているんだ
この疑問は続いて入ってきた担任によって明らかになった
「おい、転校生…勝手に先に行くな。」
オカマ野郎と翠とかいう男が目を見開いた
「そうか、翠もこの学校だったな。」
「ああ…ご存知の通り頭がアレなもんでな。
…折角のスポーツ推薦も故障でパーになったし。」
この二人は知り合いなんだろう
でも二人の間に流れる空気は険悪だ
「二人とも折角の再会なのに何をつまらない表情してるの!
あさが転校生してくるなんてびっくりしたわ。」
「あっちでの成績が芳しくなくてな。」
「…そう、何はともあれ3人揃えて嬉しいわ。」
そう言って笑うオカマ野郎の顔はちっとも嬉しそうじゃなかった
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