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「あさ、おはよう。」
「あさ、ご飯食べましょう。」
「あさ」
「あーさ」
がんっ!!
何だか耐え切れなくなって俺は頭を机に打ち付けた
周りが俺の奇行に怪訝な顔をする中、教室の前の方で楽しそうに話している転校生とオカマ野郎
なんだあいつら
なんだあいつら
あさあさうっせえんだよ…!
夢と同じで転校生しか視界に入れないオカマ野郎
いらいら
…そうだ、今は夢じゃない
俺は痛む額を無視して、席から立ち二人の方へと近づいた
「おい、お前ら。」
あ、やっとオカマ野郎の目に俺が映った
「り…永徳君。どうしたの?」
「…は?」
オカマ野郎の口から出てきた言葉に呆然とした
永徳君?
「三良、この人は?」
「ああ…永徳鈴君。ただの知り合いよ。」
何でそんな突き放すような言い方するんだよ
明らかに様子の可笑しいオカマ野郎の隣で温厚そうな笑みを浮かべて俺に手を差し出した男
「よろしく、永徳。」
その手は握れなかった
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