新しい朝が来るわよ

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「確かここらへんね…。」 …ドゴオッ! 近くからそんな音が聞こえて来て、私はその音のした方へと走った 不幸中の幸いだけど、周りに人は居ないわね 走っているうちに、少し広い所に入った 「史君をボコボコにしちゃダメ!」 息が荒い中そう叫んで、顔を上げると足を上げた史君と目があった 意外とぴんぴんしてるわね? うめき声がして、下を見ると金髪の不良君が倒れていた あら? 「…不良君をボコボコにしちゃダメ!」 「あははっ!立場の入れ替わりが激しいよママ!」 史君は足を下げると、体を上に伸ばした 「あなた…随分ボッコボッコになってるけど大丈夫?」 「死ね…。」 「はいはいー、唇切れてるし唇に絆創膏張っちゃうわよー。  まだ、酷い事言う様なら消毒液ひっかけるわよ。」 ペタペタ、クルクル 不良君はぐったりと、私にされるがままに治療された 怪我人だからこそ恐いものって消毒液だものね 「それで?…史君は何でこの子と喧嘩なんてしたの?」 また、この子達が強い存在だと証明された 日本一の不良校、他の学校の生徒なんていともたやすく無傷で降伏させることが出来る 「えー?ママと女の子を守るためでしょ。」 「だったら、私たちと一緒に逃げる方法もあったんじゃないかしら?  何も喧嘩しなくたって。」 この子達は強い、だから 「それが一番楽だから。」 こんな風に感じてしまう
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