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「それで?御前がやったの?」
「…そ、うですね。」
「はははっ!やべえ、芳野って喧嘩出来るんだなぁ。」
先生がにこやかに笑うけれど、実際はあんまり笑っていられない状況だった
颯ちゃんが目を覚まさない
…足元のマットを引かれて体のバランスを崩した颯ちゃんは
思いっきり頭を打って、倒れてしまった
尻もちつくぐらいの考えでやったのに、気絶させてしまうとは…
とりあえず保健室に連れてきたけれど
肝心の保険医が不在だったから私たちの担任の先生を呼んできて今に至る
たまに掃除をしに保健室に来てるけど、いっつもいないのよね
鈴ちゃんを連れてきた時もいなかったわ
まって、
私、ここに入学してから既に二人も保健室送りにしてるじゃない!
…私って不良なのかしら…?
「先生、保健室の先生っていつも居ないんですか?」
「…腕は立つがやる気のねえ、目開けてるのもつらいような奴だが
一応毎日学校には来てる。」
目を開けてるのもツライってどれだけやる気無いのかしら?
「ほら、あのカーテンの中見てこいよ。」
先生が指差す先にはカーテンの閉まった空間
シャー
私は、言われた通りにカーテンを開けた
すると、そのベッドには毛布も掛けずに横たわる人物が居た
「ソイツだ、保険医ってのは。」
何故、保険医がベッドに居るのかしら
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