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ぱち、
目を開けた途端、サングラス越しに見える天井
…ここは、何処だ?
「ふふ、そんな事もあるんですね。」
「はははっ…あれは爆笑モンだぞ?コイツだって薄ら笑いしてたぐらいだ。」
「…あれは笑えたな。」
体を少し起こしてみると、次に目に入って来たのは
芳野と教師と保険医が談話している場面
全く意味が分からない、これが悪夢なのか
眉同士がくっつきそうなほどに眉間に皺を寄せているであろう俺
ちら、
最悪な事にふいに俺を見た芳野と目が合ってしまった
「目が見えないけれど体起こしてる…颯ちゃんが起きたわ!」
バサササ、
「颯ちゃふっ!」
駆け寄ってきた芳野に布団や毛布全部投げてやって、ベッドから起き上がった
ズキ、
あ、頭が痛い…?
謎の痛みに動揺しつつ、動く布団に意識を戻されて急いで部屋から出た
「颯ちゃーん!!」
廊下に響く俺の名前は起きたばかりで何も分からない俺にとっては最早恐怖だった
掴まったら焼かれる、揚げられる、煮られる
起きたばっかりのあやふやな思考で意味の分からない事ばっかり考えて逃げた
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