94人が本棚に入れています
本棚に追加
《目的地到着です!!お疲れさまでした!!》
ナビのナビのもとに(ややこしいな)街のなかで一番人気のないギルドに到着した
ギルドの外観はそれは酷いものだった
他の建物はレンガで建てられたものばかりなのに、このギルドだけ脆そうな木造建築だった
「ギルドの名前も『路地裏のオアシス』とか悲しすぎるだろ」
《年代測定の結果、築三十年だそうです!》
こんなのでよくやっていけたなこのギルド
「まあ俺にはありがたい話だ。お邪魔しまーす」
ガツンッ!!
扉を開けて入ろうとしたら、背負っていた自動販売機が扉の淵に引っ掛かった
「ウゼエェエェエエエ!!」
グッシャアァア!!
力任せに無理矢理ギルドに入る
当然、扉はバキバキに壊れて入口に長方形のでっかい穴が空いてしまった
すると、バタバタと二階から走ってくるような音が聞こえた
「なに今の音!?一体なにごとってうわあああ!!?」
階段を凄い勢いで下りてきたのは、水色の長い髪を腰まで垂らし、その腰には異世界ならではの剣を携えている女の子でした。
「なんで入り口が粉々に....あっ!そこのお前!これはお前の仕業か!!」
木屑と化した扉を見てその近くにいた俺がやったんだと思ったのだろう
「あーすまん。まさか入っただけで壊れるようなおんぼろだとは思わなくて」
「そんな大きなもん背負ってこんな小さな入口を通れるわけないだろうが!!バカか!?」
すごい剣幕で階段を下り、俺の所にまできた
「今すぐ名前と住所を言えっ!近くの憲兵につきだしてやる!!」
「警察とかそういうのはちょっと勘弁して欲しいな」
「ダメだね!そこでじっくりと絞られるといい!だいたいそんなバカみたいにデカイ金塊を背負って入ろうとすること自体まちがっ........てええっ!?」
この反応.......どうやらこの青髪もさっきの門番と同じように自動販売機を金塊だと勘違いしたようだ
最初のコメントを投稿しよう!