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私「大人の良美さんはもうおっきいからね。沢山経験もして、どんな人にも対処できるよ。だから心配しなくても大丈夫だからね。あなたの味方だよ。わかるかな?」
「…すこしだけ。」
私「ひとりでかかえなくていいよ。うけとめてくれるからね。」
「はい。」
私「わがままいってもいいよ。」
「うん。」
私「良美さんはもう立派な大人だからね。何歳くらいかわかる?」
「…40才くらい?」
私「もう60だよ。」
「へー!」
私「だから心配しなくても大丈夫。守ってくれるからね。」
「うん。」
私「良美ちゃん、本当はどうして過ごしたかった?」
「お父さんとお外でもっと遊びたかった。お母さんもいつも側にいてくれて…」
私「じゃあ、優しいお父さんを呼ぼうか?」
優しいお父さんお母さんに来てもらいます。お父さんは笑っています。
お父さんは灰色のジャンパーでお母さんはチェックのスカートをはいてます。
私「お父さんはどうしてお酒をのむのですか?」
「寂しいから。」
私「良美ちゃんはそれで恐い思いをしていますよ。」
「わかっているけど、どうしようも無いんです。妻が子供ばかりを可愛がっていてこちらを見てくれないんです。」
私「良美ちゃんのことをどう思ってますか?」
「可愛いと思ってるけど、可愛がり方がわからない。私は三男坊で自分なんか要らないんじゃないかと思ってましたから。」
私「お母さんは良美さんのことどう思ってますか?」
「可愛いと思います。」
私「良美ちゃんが閉じ込められてた時に助けませんでしたね?」
「はい。夫がいる間は助けられないのです。かわいそうに。」
三人ではぐしてもらいます。
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