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適当にメイクをして。
少し早めに家を出る。
コンビニでサンドイッチを買って。
鞄に突っ込んで大学に向かう。
白山大学は、"天使"が多い。
それでも、奇異な目で見られるけれど。
キャンパスの中を一人歩く。
「あのっ!」
「あのっ!」
「黒石 聖愛(セイラ)さん!」
目の前に立ちはだかる男。
しょうがないから足を止める。
……誰だこいつ。
「あの、俺ずっと黒石さんのこと見てて」
ストーカーかよ。
「きれいだな~って思ってて」
見た目だけ。
「なんか好きになったっぽくて」
なんかってなんだよ。
「俺と付き合ってください」
……手を差し出されて、頭下げられても。
話、終わりだな。
一歩、左に足を出す。
そしてそのまま。
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