ウザい奴。その名も……

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傘を放り投げ、道路に向かって走る。 母親も気が付いたのか、甲高い悲鳴が上がる。 軽トラの運転手はまだスマホ弄ってやがる。 減速しない。 衝撃は相当なものになるだろう。 ーー・・・ちろる要求しようかな。 あわやぶつかる寸前。 女の子を抱くと、バサリ 片翼は真っ白、もう片翼は真っ黒な翼を出す。 あらんかぎりの力を込めると。 軽トラに向かって手をかざす。 そのときになってようやく気が付いたのか、キキーッと急ブレーキの音と悲鳴が上がる。 今、だ。 ユラリ 瞳の奥に熱が集まる。 ボンッ 小爆発のような音が辺りに響く。
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