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「おねーさん誰~?」
聞いてどうするんだろう。
聞いたところで無意味だろうに。
「悪魔」
こう答えたのはただの気まぐれ。
今日は少し疲れたから。
ただそれだけ。
「アクマ~?面白い名前だね」
「……いい加減起きろ。死ぬぞ」
「へーきー」
ったく。
もういいや。
しゃがみこんでいた姿勢から立ち上がると。
一人闇の中をさ迷う。
その背中に。
「また会おーねアクマちゃん」
少年がそんな声を掛けているとも知らずに。
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