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そして、クリスマス会当日…
午後から夕方にかけて“子供の部”が行われ、仁志達がサンタクロースやトナカイの衣装を着て、子供達にプレゼントを手渡していた。
夕方5時になり、子供達がプレゼントを抱え嬉々として帰って行くと、会場は“大人の部”の為の準備で賑わっていた。
「只今より“大人の部”を開催します」
準備を始めて1時間後、飛鳥さんのアナウンスで“大人の部”が始まった。
立食パーティーの形式で食事が出され、会場内にはバンド生演奏の音楽が流れていた。
長老衆の爺さん達も招待されていたらしく、楽しそうに参加していた。
「羅號様のおかげで、若者達が里での生活を楽しんでくれておりまする」
須藤本家長老に頭を下げられ、匡君は照れ臭そうだ。
「いいよ、只、ここで今どきの若者達の生活様式を、皆にも知って欲しかっただけだからさ」
パーティーでは若者達の出し物などもあり、今まで顔も名も知られる事のなかった者達の、お披露目の場ともなっていた。
「匡は、なかなかの策士でしょ?
パーティーの余興と称して人材発掘してるんだ」
サンタ姿の祐希がニコニコ笑っている。
「あれが、“爽やかそうで黒い”ってやつか?」
「そうそう」
「うぉらっ、聞こえてんぞっ!」
笑顔で悪態をつく俺達に、トナカイ姿の匡君が近付いて来た。
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