第一章 男子の居ない教室で

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しばらく、肩身の狭い思いをしながら担任の到着を待った。 ……なんか、こう、ね。 周りに居るのが、皆美少女なんだよね。 彼女達の笑顔の、なんと眩しき事か。 が、それゆえに自分の居場所が感じれないのも仕方の無い事だった。 などと、しばらく同じクラスの美少女を眺めていると、教室の扉が開き女性の教師が入ってきた。 ……おお、中々の美人だ。 「ほら、もうすぐホームルームが始まるぞ。早く席に着け」 教師は一声上げると、今まで騒然としていた教室が嘘の様に静かになり、全員着席した。 きっと、あの人が俺たちのクラスの担任の先生だろう。 それを確認し、頷くとその教師は教卓の前まで歩いていき、自己紹介をした。 「はじめまして。私の名前は難波 葵(なんば あおい)。これより一年間、お前達の担任を担当する者だ。以後よろしく頼む」 葵先生か……ふむ。 などと、葵先生を見ていると。あ、目があった。 「お前が奥田 勇太か。話は聞いているぞ」 え? その話って一体どんな話なの? 「女子に囲まれて大変かも知れないが、我々教師はお前の苦労も鑑みよう。頑張ってくれ」 「はい!」 どうやら、口調は少々ぶっきらぼうだが、根は良い人の様だ。
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