童子

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あはは。 うふふ。 子供特有の高い笑い声が響く。 子供達は手と手を取り合い、一人の子を取り囲む様に輪を描き、しゃがんで膝に顔を埋めるその子の周りをぐるぐると回った。 かごめかごめ。籠の中の鳥よ。 何時何時出遣る? 夜明けの晩に、鶴と亀が滑った。 後ろの正面、だあれ? オニに選ばれた子がその籠から飛び立つ事が出来るのはいつになるだろうか。 籠に囚われるのは子かオニか、それとも鳥か。 何にせよ、囚われたモノは己の背後に潜む何かを当てなければ出られないのだ。 後ろの正面、だあれ?
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