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アリステリアは如月を地下にある泉へと引き連れる。
「貴方にはこれから、泉の底にある宝珠を取って来て頂きます」
「えっ、と……? 僕、何がなんだか……」
「……取りあえず行ってきてください。それから詳しくお話を致しましょう」
「あ、……うん」
アリステリアが言うと漸く泉へと入っていく如月。
(あの方と居ると無駄に疲れます……)
その姿を見つめ一人、深く溜め息を吐くのだった。
それから直ぐに泉が光輝き如月が姿を現す。
「凄い……力が溢れてくる……!」
楽しそうに手を握りしめている如月の様子を見て、覚醒の儀は成功したのだと安心を覚える。
(良かった……彼はやはり勇者だったのですね)
アリステリアは如月に詳しく説明をした。
ここは如月が居た世界とは違う世界だと言うこと。
モンスターが年々凶暴になっていること。
魔王と言う存在が現れたかもしれないと言うこと。
そして、如月はそれらを解決するために呼び出された勇者だと言うこと。
それらを説明すると如月は力強く答えた。
「わかった! 僕は勇者として、皆を守るよ!」
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