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そんな力強い台詞にもアリステリアは、次に起きたことで、不安を抱く事になる。
「それでは貴方の魔力量と属性を調べましょうか。此方の水晶体に触れてください」
側にある水晶体を示し、如月に触れるように促す。
「えっと……こう?」
如月が触れた瞬間、水晶体が光輝く。
(す、凄いです。これなら……って?! 水晶体が白銀にしか、輝いてない……!)
アリステリアが驚いていると、水晶体の光は徐々に失われていった。
「そ、そんなぁ……」
水晶体の色から、如月の属性がとてもレアな聖属性だとわかったが、それだけだった。
文献での勇者は基本属性全てに、希少属性も二つか三つは持っていたのだ。
更に、水晶体の輝きが示すのは魔力量。その光は膨大だったが、失われて行くのも早かった。
それが示すことは現在活動している帝と同じ位の魔力量かそれ以下だということだ。
(……歴代勇者の中でも、彼は間違いなく最弱……)
アリステリアはその事実に涙しながら決断する。
(……こうなれば国をあげて勇者を鍛え上げるまでです……!)
今此処に最弱勇者育成計画が発令された。
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