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ガッツポーズをする二人に、手でかざした。
「ただこれだけは言っておく!」
「な、なによ」
「あたし、0時半には帰るから!」
「「はっ!?」」
借りたショルダーバッグからケータイを取り出し、二人に見えるようにアラームを0時半に設定。
多香子は慌ててケータイを取ろうとするも、それも全て想定内、すっと交わして鞄の中へ。
「ちょっと、今何時だと思ってるの!?あと一時間ぐらいしかないじゃないっ!」
「これがあたしができる最大の譲歩!なに、文句ある?亀井のレポート代わりに書くって約束は破棄してもいいの?」
必修の授業、採点に厳しいと有名な亀井教授。
さぁ、どうする?
「「げっ…」」
「ちゃんとケーキも食べたし、プレゼントも渡せたし。もうしてあげられる事はしたの!」
「「………」」
栄光ある勝利を収めた瞬間だった。
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