悪夢のような一夜

5/20
12763人が本棚に入れています
本棚に追加
/1046ページ
ガッツポーズをする二人に、手でかざした。 「ただこれだけは言っておく!」 「な、なによ」 「あたし、0時半には帰るから!」 「「はっ!?」」 借りたショルダーバッグからケータイを取り出し、二人に見えるようにアラームを0時半に設定。 多香子は慌ててケータイを取ろうとするも、それも全て想定内、すっと交わして鞄の中へ。 「ちょっと、今何時だと思ってるの!?あと一時間ぐらいしかないじゃないっ!」 「これがあたしができる最大の譲歩!なに、文句ある?亀井のレポート代わりに書くって約束は破棄してもいいの?」 必修の授業、採点に厳しいと有名な亀井教授。 さぁ、どうする? 「「げっ…」」 「ちゃんとケーキも食べたし、プレゼントも渡せたし。もうしてあげられる事はしたの!」 「「………」」 栄光ある勝利を収めた瞬間だった。
/1046ページ

最初のコメントを投稿しよう!