悪夢のような一夜

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「では、典果の誕生日を祝してー」 「「乾杯!」」 か、乾杯…。 横で勢いよく飲む二人を見て、一応口に近づけてみる。 くっさ…っ! え、何この臭い。 これ飲むの?!無理無理無理。 「すーずー?」 もう既にライムをかじり終わった二人は軽くこちらを睨んでいる。 もうこんなのカツアゲだ…。 「分かったよ!」 意を決して、鼻をつまみ、一気に液体を喉へと流し込む。 うっわ、きっつ! 鼻をつまんでいても分かる、異様な臭いと味。 そして次に襲ってくる、一瞬の目眩。 「ほら、お口直しに早くライムかじって!」 「うぅぅぅ」 酸っぱ! …あ、でもちょっとだけマシ、かも。 そう安心して、鼻をつまむ手を離したのが間違いだと気づくのはその直後。 一気に濃く感じた不味くて吐きそうな口の中のアルコールの味、吐きそうになった。 なんでこんな物わざわざお金払って飲むの? …本当に訳が分からない。
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